「WATCHMAN(ウォッチマン)を用いた経皮的左心耳閉鎖術」を開始しました。


患者様・一般の方へ ご案内

2023年夏に日本循環器学会より経皮的左心耳閉鎖術実施施設に認定されました。

2023年11月より当院にてWATCHMAN(ウォッチマン)を用いた経皮的左心耳閉鎖術による治療を開始しています。

 

多くの心房細動をお持ちの方が血栓症予防のために抗凝固薬を内服されています。脳梗塞などの予防のために大切なお薬ですが、永続的な内服が必要となりますので長期の内服中に出血で困ることもあります。そのため、カテーテルを用いた血栓症予防の代替治療である経皮的左心耳閉鎖術が近年普及してきています。

弁膜症のない心房細動患者では90%以上の血栓が左心耳という場所にできるため、この部位を下図のような器具で埋めてしまうという治療法です。血栓が作られる場所をうめてしまうことで血栓形成を抑制し、抗凝固薬を不要にするための代替治療です。この治療器具は細長くたたんだ状態でカテーテルに挿入し、鼠径部の血管から心臓まで挿入していきます。そのため下肢の血管に管を入れますが、胸を切る必要はありません。全身麻酔下に痛みを感じない状態で処置を行い、34泊の入院で実施することができます。



当院では循環器内科医、心臓血管外科医、麻酔医、看護師、ME、放射線技師を含むハートチームを組織し、経皮的左心耳閉鎖術による治療導入に向け、万全の準備をしてきました。

現在、6名の患者様に経皮的左心耳閉鎖術による治療を実施しています。

担当医師からのメッセージ

経皮的左心耳閉鎖術による治療の導入により、低侵襲の治療が望ましい方に当院で治療できる選択肢が広がりました。診断・治療方針の決定もハートチームで丁寧に拝見します。抗凝固薬を服用中に出血のために治療を受けた方はもちろんのこと、病院で治療を受けてはいないが、出血傾向でお困りの場合は経皮的左心耳閉鎖術の適応があるかもしれません。経皮的左心耳閉鎖術のための外来時間も設けておりますので、お気軽にご相談ください。


構造的心疾患カテーテル治療担当部長 嘉納 寛人

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