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疾患と治療に関するQ&A

心不全

減塩はなぜ必要ですか?どうすれば減塩できますか?

塩分摂取過多は、血圧が上昇し血液量が増えてしまうので心臓に負荷がかかります。心不全になった患者さんでは、1日の食塩摂取量は6g未満が望ましいとされています。では、塩分6gとはどれくらいでしょうか?計量スプーンの小さじ(5ml) すり切り(・・・・) 1杯が塩6gつまり塩分6gです。

1袋0.5gの塩パックで、塩6gを表すと12袋となります


塩で確認すると塩分6gが多い事がわかります。塩を1日で6g使用する事はないと思いますが、食品の塩分、調味料の塩分も合わせると、簡単に塩分6gを摂取できてしまいます。

では、食品を購入するときのことを考えましょう。栄養表示にナトリウム量が記載されています。ナトリウム(Na)と食塩は異なることを頭に入れておきましょう。ナトリウム量を食塩量に換算する為には、ナトリウム量に2.54かける必要があります。

ナトリウム量(mg)×2.54÷1000=食塩量(g)


ナトリウム400mgの場合、ナトリウム400(mg)×2.54÷1000=食塩量1.0(g)と換算されます。ですからナトリウムが400mgの何倍含まれているのかを考えれば含まれている食塩量が推測できます。例えば栄養表示にナトリウム2gと記載されていた場合は400mgの5倍なので食塩5gに相当します。

食品の塩分量はどのくらいでしょうか?その目安を以下の例で示します。

減塩食を作るポイントは?

・美味しいだしを使用し、調味料の使用量を少なくする

・酢、香辛料などの風味で味わう

・旬の食材を使用する

・料理の味付けには目分量ではなく調味料を計量する

・味付けに塩分のメリハリをつける


です。栄養士に相談いただければ、詳しくお教えいたします。

最後に、以前よりも、料理の味付けが濃くなったり、お刺身などを食べる時の醤油の使用量が多くなったりなど、塩分が感じにくくなったと思った事はありませんか?年齢を重ねるにつれ、味覚に変化があると言われています。下のグラフをご覧ください。「塩味」に関する研究によれば、60歳以上では、20代の頃の約4倍の塩分量ではないと塩味を感じにくいそうです。味覚の変化により塩分摂取量過多を招いているかもしれません。

COOPER RM. Journal of Gerontology. 1959; 14: 56-58より改編

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