東京都港区の循環器内科、心臓血管外科、心臓血管研究所付属病院は虚血性心疾患、不整脈、弁膜症、心不全などの心臓病を専門とし、心臓カテーテルなどを行っています。

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心臓血管外科


当院の体制

心臓血管外科部門は、虚血性心疾患・弁膜症・大動脈疾患を中心に、成人心臓血管外科全領域に渡って診療を行なっています。冠動脈バイパス術手術のみを行う場合、すべて、動脈グラフトを用い、人工心肺を使用しない心拍動下手術(OPCAB)で行い、僧帽弁閉鎖不全症は弁形成術を、深刻な不整脈である心房細動が合併している場合には、心臓の乱れた電気の流れを断ち切るためのMaze手術を必ず併施しています。
2005年4月からスーパーバイザーとして須磨医師も加わり、著しい心機能低下症例の左室形成術も積極的に行っています。また、緊急手術にも速やかに対応する外科チームは、入院患者さんを毎朝夕(含日祝日)回診するなど、細やかで質の高い医療を提供します。

スタッフ紹介

医 師
田邉 大明、須磨 久善、依田 真隆、高井 秀明、
門磨 義隆

虚血性心疾患とは

虚血性心疾患は狭心症・急性心筋梗塞症などのことをいいます。

【虚血性心疾患の原因】
心臓の表面を流れる冠動脈という血管が、心筋に血液を運んでいます。この冠動脈の血管の壁が、コレステロールがたまって血管の内側が狭くなる動脈硬化の症状を起こすと、動脈硬化の進行により、心筋の運動に必要な酸素と栄養を運ぶ血液の流れが不十分になります。この状態を虚血と言います。

【虚血性心疾患の症状】
虚血を起こすと、一時的な胸の痛みや圧迫感を感じるようになります。これが狭心症です。胸に痛みを感じます。冠動脈がさらに狭くなってふさがってしまうと、血流の減少から心筋の細胞がエネルギーを絶たれ死滅、壊死し、急性心筋梗塞症という状態になり症状も強く長く続きます。

【虚血性心疾患の検査】
虚血性心疾患の検査には心臓カテーテル検査がおこなわれます。カテーテルという細い管を足の付け根や肘の動脈にいれ、心臓まで通し、冠動脈造影や心内圧測定をおこないます。特に冠動脈造影は重要な検査で、冠動脈の狭まりや閉じている部分を確認し、この結果をふまえて、治療方針が決定されます。

【虚血性心疾患の治療】
虚血性心疾患の治療には薬物治療・カテーテル治療・手術療法があります。
手術療法では、冠動脈バイパス術が虚血性心疾患に対する代表的なものです。冠動脈の狭い部分、ふさがっている部分の先に、新たに別の血管(グラフト)をつなぎ合わせることで、狭くなった部分から先の冠動脈への血液の流れの改善をはかるのです。
この手術の際、人工心肺を用いずに行う術式を、心拍動下冠動脈バイパス術(OPCAB)といいます。人工心肺は安全になってきましたが、心停止、人工肺による呼吸、体外循環装置による血液循環など、体への負担はとても大きいものです。このために、より負担の少ない心拍動下冠動脈バイパス術(OPCAB)が行われるようになってきています。

弁膜症とは

心臓には4つの部屋があり、それぞれ「右心房」「右心室」「左心房」「左心室」といいます。全身から心臓に戻ってくる酸素の少ない黒い血液(静脈血)は、まず部屋のひとつの右心房に入ります。静脈血は右心室という部屋に入り、肺に送られます。肺で酸素を取り込んで赤くなった血液(動脈血)は、左心房から左心室を経由して大動脈から全身に送られます。このように血液はこれらの部屋を流れて行きますが、一方通行で流れるために部屋と部屋との間に弁(一方弁)が合計四つあります。右心房と右心室の間の弁を「三尖弁」、右心室と肺動脈の間の弁を「肺動脈弁」、左心房と左心室の間の弁を「僧帽弁」、左心室と大動脈の間の弁を「大動脈弁」といいます。
これらの弁は心臓の収縮拡張に従って開いたり、閉じたりして血液がスムーズに、しかも逆流することなく流れるように手助けしています。しかし何らかの原因によって弁の開きが悪くなり、血液がスムーズに流れにくくなったり、あるいは弁の閉じ合わせが悪くなったりして血液が逆流することがあります。これが弁膜症といわれる病気です。弁の開きが悪くなり、血液が流れるのに余分な抵抗がかかる状態を狭窄症、弁の閉まり具合が悪くなり逆流が出る状態を閉鎖不全症といいます。一つの弁で両方の病態が存在する場合もあります。そのときは狭窄兼閉鎖不全症ということになります。

【弁膜症の原因】
弁膜症の原因は、リウマチ熱の後遺症、加齢に伴う変化、二尖弁など大動脈弁そのものの変化から生じるもの、大動脈の病気によるものと様々です。

【弁膜症の症状】
弁膜症の症状として、心不全の症状である、胸痛や失神、息切れ、足のむくみなどさまざまな症状があらわれます。

【弁膜症の検査】
弁膜症の検査は、心エコー検査によって簡単におこなえます。

【弁膜症の治療】
弁膜症の治療は、日常生活に心不全の症状が出た場合、新機能が低下してきたときに行われます。弁膜症の手術には悪い部分を修復する弁形成術と、悪くなった弁を切除して人工弁を同じ位置に縫着する弁置換術があり、弁膜症の原因により手術術式の選択、手術後の注意事項が少しずつ変わります。

大動脈疾患とは

大動脈とは心臓から送り出された血液が最初に流れる血管を指します。
大動脈瘤、大動脈解離、大動脈狭窄(閉塞)が大動脈疾患にあたります。大動脈瘤は大動脈が大きくなり瘤(こぶ)となった状態です。大動脈解離は、大動脈の壁を構成する膜の内側がはがれた状態で、大動脈狭窄(閉塞))は大動脈が途中で細くなっていたり、詰まってしまった状態です。

【大動脈疾患の原因】
大動脈疾患の原因として、動脈硬化、炎症、生まれつき血管が弱いマルファン症候群や、外傷があげられます。

【大動脈疾患の症状】
大動脈疾患の症状として、大動脈瘤ほとんどが無症状で、検査で偶然見つかることが多くあります。破裂の前ぶれとして動脈瘤がある部分に痛みを感じることがあります。大動脈解離の発症は突然で、胸や背中に激痛がおこります。ショック症状を起こしたり、脳梗塞・心筋梗塞、内臓や手足への血流が途絶えることもあり、突然死の原因となります。大動脈狭窄は、大動脈が細くなった先への血流がすくなくなることで、運動時に痛みを感じることがあります。

【大動脈疾患の検査】
大動脈疾患の検査にはCTを用います。

【大動脈疾患の治療】
血圧を下げる降圧罪により、血管にかかる負担を軽減させる薬物療法もありますが、根本的な治療にはなりません。手術療法ですと、人工血管置換術により、大動脈瘤や狭窄した部分を人工血管に換える方法と、ステントグラフトといい、血管内に折りたたんだ人工血管をいれ、大動脈瘤のある部分で人工血管を拡げる方法がとられます。

クリニカルパス

当院では、クリニカルパスを導入しています(日本クリニカルパス学会法人会員)。
クリニカルパス(clinical path)とは『疾患別の入院治療計画』のことで、予め入院計画表を患者さんに渡し、入院から退院までの経過がわかるようになっています。当院のクリニカルパス委員会は、医師・看護師・薬剤師・理学療法士・医事課・医学情報室の各メンバーで構成され、患者さんへのサービス向上・チーム医療の促進・安全な医療提供が行えるように努めています。現在使用しているクリニカルパスは以下のものです。(2005年5月)
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