|
病院を変えよう・治療を見せる
|
|||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||
|
命の大切さ学ぶ機会に
|
|||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||
| 日本心臓病学会では、巨大なスクリーンに手術の中継映像が映し出された(先月、東京国際フォーラムで) 東京国際フォーラムの大ホール。1500人が入る会場で、舞台上のスクリーンには、心臓のカテーテル治療の模様が映し出されている。先月開かれた日本心臓病学会。手術の実演だ。 |
|||||||||||||||
| 【学会で手術中継】 |
|||||||||||||||
| 慶応大病院の手術室からの映像と音声がそのまま大ホールに中継されている。「詰まった血管を『ロータブレーター』という米粒のような形のやすりで削って広げます」と手術室の医師が説明して、治療を始める。舞台の上で専門医4人が画像を見ながら討論する。 | |||||||||||||||
![]() |
「もう少し広げてもいいものでしょうか」 「いやこれ以上だと破裂の危険があります」 「これでちょうどいい仕上がりですね」 |
||||||||||||||
| 専門医が集まり、治療の方法や器具の選択などについて話し合う。医師たちにとって優れた学習の機会になると90年代から心臓手術を中心に広がってきた。 神奈川県の葉山ハートセンター院長で心臓外科医の須磨久善さん(53)は世界各地の学会でデモンストレーション手術を行ってきた。「直径1ミリの血管を扱う手術ですから、手術室にいても手元は良く見えない。大画面でこそ、よくわかる」と説明する。 |
|||||||||||||||
| 【小中学生も対象に】 | |||||||||||||||
| 手術は医師以外の人が見ても様々なことが学べる。 須磨さんは一昨年から毎月、主に小、中学生に対し心臓手術の見学会を開いている。少年による残虐な事件が続き、「手術を見ることで命の姿に触れてほしい」という気持ちで始めた。 心臓の仕組みや働きについて説明を受け、大型のスクリーンがある院内のホールで、手術の模様を約40分見学する。これまでに1000人が訪れ、感想文には様々な思いがつづられている。 「血管をちょっと間違えると死んでしまうなんて」「命の大切さがわかった気がする」など小、中学生は素朴な内容が多い。高校生になると、印象にも広がりがある。「心臓の鼓動を見て、ああ、生きてるんだと思った」という人。「手術は技術を要するものですね」「先生の手先が器用なのに驚いた」と技術への驚嘆を記す人もいる。 高校2年の女子は「血管が詰まれば広げ、弁の動きが悪ければ交換する。原理があまりにも簡単で、医療はわかりやすく身近なものと感じた」としていた。 医師の側には「一般の人が手術を見て意味があるのか」という疑問、一般の側には「気持ち悪い」という先入感がある。しかし百聞は一見にしかず。素人なりの理解というものがある。治療を見せる。一つの流れとして定着してほしい。 2003.10.11読売新聞掲載記事(渡辺 勝敏、田村 良彦) |
|||||||||||||||
|
|||||||||||||||